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寝袋の種類と使い方

寝袋は気温が下がる夜に体温を維持するためにとても役立つ装備です。

この記事では、ブッシュクラフトで役立つ寝袋の種類、快適使用温度、素材、サイズ、使い方について紹介します。

参考までにキャンプスタイルとしてブッシュクラフトを好む人の中ではマミー型のダウン素材を使う人が多いように感じます。

寝袋の種類

寝袋には主に5つの種類があります。3つは寝袋の形、2つは寝袋の補助的な役割を持つものです。

マミー型

マミー型または人形型と呼ばれる寝袋は、人の身体に合わせた形をしており体との密着性が高く保温性が高いのも特徴です。

冬場や標高の高い山など厳しい環境に適したこの寝袋は、コンパクトに収納できることもありブッシュクラフターやソロキャンパーにも人気です。

体との密着性が高く、寝袋に入ると身動きが取りづらいですが慣れると気にならなくなる程度ですのでこれから寝袋を買う方にはマミー型の寝袋をおすすめします。

封筒型

封筒型またはレクタングラー型と呼ばれる寝袋は、2つに折りたたんだ布団の中にはいるイメージの寝袋です。上から下まで幅が一定で中がゆったりとしているので寝心地が良く、寝返りも打てます。

ファスナーの開閉で簡単に温度調節できる利点もありますが、中のスペースが広いため保温性が落ちます。

比較的低価格から購入することができますが、収納時に嵩張りやすいためバックパックでブッシュクラフトを楽しむ人にはあまりおすすめできません。

ただし、温度調整や洗いやすさが魅力なので夏用の寝袋として購入しようと検討中です。

エッグ型

エッグ型または卵型と呼ばれる寝袋は、マミー型と封筒型のいいとこ取りをした寝袋です。

マミー型のようにある程度の密着性を維持しつつ、封筒型のように温度調整や快適性を得たい場合におすすめできる寝袋です。

個人的には、マミー型に慣れると特に不便はないのでエッグ型を試す機会は今の所ありません。

シュラフカバー

シュラフカバーは寝袋の外にかぶせて使う寝袋です。機能としては防水性や保温性、汚れ防止などがあります。

特にダウンの寝袋は水に弱く、濡れると保温力が極端に低下してしまいます。そこで、雨や結露から寝袋を守る時にシュラフカバーは活躍します。

夏場でしたら寝袋よりもコンパクトなシュラフカバーを寝袋代わりに使うこともできます。

インナーシュラフ

インナーシュラフは寝袋の中に入れて使う寝袋です。役割としては保温性を高めたり、寝袋内の汚れや汗を防いだりしてくれます。

インナーシュラフにも封筒型、マミー型、エッグ型の形があり、利用する寝袋と同じインナーシュラフを選ぶことで寝袋で余った部分がゴワゴワすることなく快適に利用できます。

寝袋の快適使用温度

寝袋を選ぶ際に重要になるのは、寝袋の快適使用温度(使用温度目安)です。ここでは主な3つのタイプを紹介します。

3シーズン用の寝袋

3シーズン用の寝袋には、快適使用温度が-5℃~5℃程度の寝袋を選ぶのが基準とされています。

私が活動するフィールドは3シーズン用の寝袋でオールシーズン過ごせるためこちらを愛用しています。

冬用の寝袋

冬用の寝袋には、快適使用温度が-5℃以下の寝袋を選ぶのが基準とされています。

夏用の寝袋

夏用の寝袋には、快適使用温度が5℃~10℃程度の寝袋を選ぶのが基準とされています。

寝袋の素材

化学繊維

化学繊維素材の寝袋は中綿と不織布で層を作り保温力を高めるタイプの寝袋です。

ダウン素材の寝袋と比べ、洗濯機やコインランドリーで洗えるため扱いやすく、価格が安いのが特徴です。

ただし、重量が重く、嵩張る点はバックパックでの持ち運びには適しません。

寝心地は布団に包まれている感じがするので快適です。

ダウン

ダウン素材の寝袋はフェザー(羽根)で保温力を高めるタイプの寝袋です。フェザーの量や質によって保温力が変わります。

化学繊維素材の寝袋と比べ、コンパクトで軽量である点が特徴です。

扱いやすさや耐水性、価格は化学繊維素材の寝袋に劣ります。

寝心地は布団が体にのっかる感覚がなく快適です。

寝袋のサイズ

マミー型の寝袋サイズの選び方

適応身長に5~15センチ大きいものを選ぶのがおすすめです。

小さすぎると窮屈ですし、大きすぎると保温力が低下します。ただし、大きすぎる場合もロープで縛って長さを調節することで保温力を活かすことができます。

封筒型の寝袋サイズの選び方

シングルサイズとダブルサイズが一般的です。

ブッシュクラフト用途ですと、シングルサイズ一択ではないでしょうか。

寝袋を縛って長さを調整

マミー型のダウン素材の場合、寝袋の中に隙間ができると保温力が低下してしまいます。そんな時は、余分な隙間をロープで結んでしまいましょう。

結んで隙間をなくすことで、体の熱を効率よく寝袋内で循環させて保温力を高めることができます。

寝袋に入る時の服装・使い方

ここでは主にマミー型ダウン素材の寝袋に入る時の服装や使い方を紹介します。

寝袋に入る時の服装は、肌着・フリース・ダウンジャケットを試してみましたが肌着またはフリースで寝袋に入るのがおすすめです。

  • 肌着:体温が寝袋のダウンで循環。暖かくなるまで少し寒い。
  • フリース:じんわり寝袋内が暖かくなる。バランスが良い。
  • ダウンジャケット:上・下半身の温度差のバランスが悪い。

暑がりの人は、肌着で寝袋に入るのがおすすめです。寝袋に入ってすぐと朝方寝起きは気温差があるので少し寒いですが、そこさえ気にしなければ温かさだけでなく、薄着で寝袋内が窮屈ではないので快適です。

普通の人は、フリースなどで寝袋に入るのがおすすめです。じんわりと寝袋内が暖かくなる感覚ですが、寝袋に入ってすぐと朝方の気温差は肌着より少ないです。少し寝袋内で窮屈なのが難点です。

ダウンジャケットを着て寝袋に入ると、上半身はダウンジャケットが体温を循環させ、下半身は寝袋が体温を循環させます。そのため、上半身が暑いが、下半身や足元は寒いのように温度差バランスが悪くなることがあります。

ちなみにダウンジャケットは寝袋の袋に入れて枕にするとより快適に寝れます。

寝袋のメンテナンス

キャンプ中にできる寝袋のメンテナンスは以下のとおりです。

  • グラウンドシートを使う
  • マットを使う
  • 汚れは拭き取る
  • 日中は乾かす

連泊する場合や朝起きた後に、ロープにかけて乾かすといい気がします。

帰宅後のメンテナンスは以下のとおりです。

  • 汚れを拭き取る
  • 日陰干し
  • 必要なら洗濯

ほとんどの場合は、汚れを拭き取って日陰干しです。汚れがひどい時のみ洗濯する必要があります。

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