ブッシュクラフト情報

ブッシュクラフトとは?

その答えは人により、様々なようです。

ただし、本質的な部分は私が参考にする著名なブッシュクラフターの書籍では共通しているように思います。

このページでは、ブッシュクラフトの意味やキャンプ・サバイバルとの違い、ブッシュクラフトに必要な技術を人気のブッシュクラフト本を参考にまとめました。

先に本ページのまとめをお知らせすると、ブッシュクラフトとは自然の中で暮らす(生活する・生き抜く)技術です。

それでは、どうぞ。

ブッシュクラフトは「自然の中で暮らす技術」

おそらくブッシュクラフト本のベストセラーであるデイブ カンタベリー氏の書籍では

「ブッシュクラフト」。それは、文明から隔絶された大自然の中で暮らすスキルを指す言葉で、自然界で安全に生きのび、楽しく過ごすためのアクティビティである。

ブッシュクラフトの教科書 デイブ カンタベリー

また、おそらく日本でいち早くブッシュクラフトという言葉を用いた本を出版されたとされる大橋 正行氏の書籍では

よく言われているのは、「最小限度の道具で、自然のなかで生活する技術」といったものでしょう。最小限度の道具というのは、ナイフや火打石、ノコギリあるいは斧などということなのですが、それらの道具を使い、別の道具を生み出し、自然環境のなかで生活するということです。

ブッシュクラフト入門 ~お手軽ブッシュクラフトのすすめ~ 大橋 正行

さらに、日本で人気のブッシュクラフトスクールを運営する川口 拓氏の書籍では

ブッシュクラフトを訳すと、森で生き抜く技術とでもすればいいだろうか。

ブッシュクラフト-大人の野遊びマニュアル 川口 拓

と述べられています。

  • 文明から隔絶された大自然の中で暮らすスキル
  • 最小限度の道具で、自然のなかで生活する技術
  • 森で生き抜く技術

まとめると、自然の中で暮らす(生活する・生き抜く)技術がブッシュクラフトの本質になるのではないでしょうか。

ブッシュクラフトの”クラフト”の意味?

craft(クラフト)は工作・工芸ではなく、技術という意味

そもそも、ブッシュクラフトってどういう意味?

なんとなく理解しているつもりでしたが辞書で調べると

  • bush(ブッシュ)=未開の森林
  • craft(クラフト)=工作、工芸、技術

という意味になります。

特にcraft(クラフト)を工作や工芸と理解すると ”未開の森で工芸品を作る新種の職人さん?” という新たな職種を妄想し、腑に落ちない日々を過ごすことになります。

事実、私は以下の解説を読むまでcraft(クラフト)を技術と理解できませんでした。

構造的に「bush」と「craft」に分けることが出来ます。「bush」の基本的な意味は「やぶ」で、この場合、要するに「人の手が入っていないフィールド」を指すと考えればいいでしょう。問題は「craft」です。この「craft」はよく誤解されているのですが「工作する」という意味ではありません。辞書で「craft」を調べると「ある特定の活動に関わる技術の総体」といった意味が出てくるはずです。

ブッシュクラフト入門 ~お手軽ブッシュクラフトのすすめ~ 大橋 正行

キャンプやサバイバルとの違いは?

ブッシュクラフトが自然の中で暮らす技術なら、キャンプやサバイバルとの違いが気になると思います。

先にまとめると以下のようになります。

比較対象ブッシュクラフトとの違い
キャンプ最新の道具で快適な空間を作り出すキャンプに対し、可能な限り少ない道具で、
素材も現地調達するのがブッシュクラフト。
サバイバルサバイバル技術の中の楽しい部分を遊びとして楽しむのがブッシュクラフト。
サバイバルは都市部での生存活動も含む、ブッシュクラフトは自然環境下が対象。

川口氏は本の中でそれぞれの違いを以下のように解説しています。特にサバイバル術の楽しい部分がブッシュクラフトという指摘が興味深いです。

木を使ってシェルターを作ってみたり、原始的な方法で火を起こしてみたりといったサバイバル技術の中には、実は楽しさという要素がふんだんに含まれている。この楽しい部分に注目し、サバイバル術を遊びとして楽しむのがブッシュクラフトではないだろうか。

ブッシュクラフト-大人の野遊びマニュアル 川口 拓

最新の道具を使って自然の中に快適な空間を作り出す一般的なキャンプに対して、可能な限り使う道具を少なくし、素材も現地で調達するブッシュクラフトは、より自然に深く親しめる遊びだ。

ブッシュクラフト-大人の野遊びマニュアル 川口 拓

また、サバイバルとブッシュクラフトの違いについて大橋氏は本の中で「サバイバルはブッシュクラフトに対して扱う範囲が広い」と解説しています。

サバイバルとブッシュクラフトの違いは、こう考えるとスッキリするのではないでしょうか?つまり、「サバイバルでは自然環境下だけでなく、都市部での生存活動も含むため、扱う範囲は広い」。一方、「ブッシュクラフトは基本的に、山や森、川などの自然環境下での生活技術をメインとする」、というわけです。”

ブッシュクラフト入門 ~お手軽ブッシュクラフトのすすめ~ 大橋 正行

いかがでしょうか。

みなさんもブッシュクラフトの輪郭が見えてきたのではないでしょうか。

自然の中で暮らすための技術カテゴリー

最後にブッシュクラフトに必要な技術をまとめて終わりにします。

今回、参考にした3名の著者はともに本の中でブッシュクラフトに必要な技術をカテゴリー分けして紹介しています。

デイブ カンタベリー氏が提唱する「サバイバルに必要な5つのC(5C)」

  1. 切るための道具(Cutting tools)
  2. シェルター関連ギア(Cover elements)
  3. 火の道具(Combustion devices)
  4. 容器や調理器具(Containers)
  5. ひも類(Cordages)

川口 拓氏が紹介するブッシュクラフトに必要な4つの技術

  1. シェルターを確保する技術
  2. 水を確保する技術
  3. 火を確保する技術
  4. 食を確保する技術

大橋 正行氏が紹介するは自然環境のなかで生活するために必要な知識

  1. firecraft(たき火の技術)
  2. tracking(動物の痕跡を探し出す)
  3. hunting(狩猟)
  4. fishing(釣り)
  5. shelter-building(シェルター技術)
  6. the use of tools such as knives and axes(ナイフや斧など道具の技術)
  7. hand-carving wood(木を削る技術)
  8. container construction from natural materials(自然素材から箱を作る技術)
  9. rope and twine-making(ロープや日もを作る技術)

参考にしたブッシュクラフト本

今回、ブッシュクラフトとは?をまとめる上で参考にさせていただいた本は以下の3つです。

ぜひ、手に取りご自身で読むことをおすすめします。フィールドでコーヒーを飲みながらじっくり時間をかけて読むのが個人的には好みです。

その他、本サイトで参考にしている書籍は以下からご確認いただけます。

参考にしているブッシュクラフトの本一覧

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