ナイフ・刃物

ブッシュクラフト ナイフ

ナイフはブッシュクラフトに欠かせない道具です。

これからナイフを購入する人にナイフの基本情報と使い方や体験レポートを紹介します。

このページを見た後、はじめてのブッシュクラフトナイフ選びに悩んだら以下を参考にしてください。

1本目におすすめのブッシュクラフトナイフ
  • 種類「シースナイフ」
  • 素材「ステンレス鋼」
  • 刃の形「ユーティリティーポイント」
  • グラインド「スカンジナビアン・グラインド」

私も使っていますが、モーラナイフ コンパニオン ステンレスが上記の条件を満たすコスパの良い選択のひとつになります。

それでは、どうぞ!

ナイフの基本情報

ナイフの部位・名称

ナイフの各部位の呼び名を紹介します。

すべて覚える必要はありませんが、それぞれの役割を知るとナイフの理解が進むので一読をオススメします。

ナイフの部位名称
  1. ブレード (刃): ナイフの刃部分で、肉や魚を切ったり、果物や野菜の皮を剥いたりする役割があります。ブレードはシースナイフの中心的な部分で、その形状や鋭さが重要です。
  2. スパイン(バック):ブレードの背にあたる部分で刃がついていません。指を添えたり、木で叩いたり、メタルマッチを削ったりできます。
  3. エッジ:ブレードの鋭利な刃がついている部分で、実際に物を切る役割があります。
  4. ハンドル (柄): ブレードを持つ部分で、指をガードする役割を果たします。ハンドルのデザインや素材は、使いやすさや持ちやすさに影響を与えます。
  5. ポイント (先端): ブレードの最先端で、突き刺す作業に適しています。
  6. シース:ナイフを収納するための鞘(さや)で、革製や樹脂製のものが一般的です。

ナイフの種類

ナイフの種類は大きく3種類あります。

  • シースナイフ
  • フォールディングナイフ(折りたたみナイフ)
  • ツールナイフ

シースナイフ

シースナイフ

シースナイフは万能で耐久性があり、調理用としても使えるためブッシュクラフトやアウトドアで幅広く活躍するナイフです。

シースに入れて持ち運ぶためサイズはやや大きめです。

  • シース(鞘)にブレードを収納できる。
  • ブレードとハンドルの内側の芯が一体になっており丈夫。
  • 厚みのあるブレードは衝撃に強く、薪割りや調理に適している。

フォールディングナイフ(折りたたみナイフ)

フォールディングナイフ(折りたたみナイフ)

携行性が高く、扱いやすく、料理やロープのカットに適してたナイフです。

  • 折りたたみ式で、コンパクトに収納できる。
  • 比較的小物のカットに活躍する。
  • 整備された環境でキャンプをする際や、荷物を軽くしたいときに便利。

ツールナイフ

ツールナイフ

コンパクトでナイフ、はさみ、ドライバー、缶切りなどが一体になった多機能ナイフです。

  • 多機能なアイテムで、さまざまなツールを1つにまとめて持ち歩ける。
  • アーミーナイフや十徳ナイフとも呼ばれる。
  • アウトドアや災害時に役立つ。

ナイフの素材

ナイフのブレードに使われる素材には主に炭素鋼(カーボン)とステンレス鋼の2種類があります。

それぞれの鋼材を使ったナイフのメリット・デメリットは以下のとおりです。

ナイフ素材メリットデメリット
炭素鋼(カーボン)切れ味が優れている
・刃の耐久性に優れている
・伝統的な刃物に使用される
・錆びやすい
ステンレス鋼錆びにくい
手入れが簡単
・刃の耐食性が高い
・切れ味は炭素鋼より劣る
・研ぎにくい

ナイフの鋼材を、さらに詳しく知りたい人は以下の記事がオススメです。

私はスウェーデンのナイフメーカー「モーラナイフ」のナイフを使っています。興味があったのでモーラナイフで使われるナイフ鋼材を調べました。

ナイフ名鋼材鋼材名
コンパニオン ヘビーデューティーカーボンC100(1095相当)
コンパニオンステンレス12C27
ガーバーグ ブラックブレードカーボンC100(1095相当)
ガーバーグ スタンダードステンレス14C28N

ガーバーグの炭素鋼(カーボン)ナイフに使われる鋼材名を公式情報で見つけることができなかったので以下のブログを参考にしました。

ナイフのブレード(刃の形)

ブッシュクラフトで使われるナイフのブレード(刃の形)は主に以下の3つではないでしょうか。

ナイフのブレード(刃の形)

※ナイフのブレード(刃の形)は他にもたくさんの種類があります。

ブレード形状名特徴
クリップポイント・切ることと刺すことを目的とした形状。
・刃のポイントが鋭く湾曲しており、刺し込みやすい。
ドロップポイント・切ることと皮を剥ぐことを目的とした形状。
・刃のポイントがやや下がっている。
ユーティリティポイント・多用途を目的としたエッジが緩やかなカーブの形状。
・日常使いやキャンプ、ブッシュクラフトで活躍する。

ナイフのグラインド

グラインドは削ったナイフの刃の断面(形状)のことです。

ブッシュクラフトでよく使われる5つの形状を紹介します。

ナイフのグラインド(刃の断面)
刃の強度グラインド名特徴
ホローブレード側面をくぼませてV字型に削り、刃の中央部分が薄くなります。
切れ味が鋭く、切断作業に適しています。
皮を剥いだり、細かい作業に適しています。
(フル)フラット包丁のような形状をしており切れ味が良く、多目的に使えます。
ホローよりも適度に強度でホローより切りやすいです。
キャンプや日常使い、特に食材を切るのに適しています。
スカンジナビアンスカンジナビア地域の伝統的なナイフに用いられる形状です。
単純なV字型の刃で、切れ味が良く、研ぎやすいです。
木彫りやフェザースティック作成に適しています。
コンベックス断面がふくらんで厚い形状で、鉈や斧で使われています。
強度が高く、耐久性があります。
研ぎが難しいため、メンテナンスに注意が必要です。

ナイフの使い方

ナイフセーフティー

ナイフの安全な使い方を紹介します。

アウトドア活動で怪我は避けたいものです。特にひとりの場合は救助者がいないので注意が必要です。

ナイフを使い始める前にナイフの代表的な注意点を紹介します。

死の三角形(デストライアングル)

太ももの内側にできる三角形を指します。内腿の皮膚に近い所には大動脈が通っています。この範囲では絶対に刃物を扱ってはいけません。

ブラッドサークル

ナイフを扱う人が腕を伸ばして360度回った範囲を指します。他人がこの範囲にいないことを確認してナイフを使いましょう。またナイフを使う人がいる場合はブラッドサークルに入らないよう注意しましょう。

その他の注意点

  • ナイフを使わない時はシースにしまう
  • ブレードより硬いものに刃をあてない
  • ナイフ使用時はエッジから目を離さない
  • ナイフを人(自分にも)に向けない

ナイフの握り方(持ち方)

ナイフは同じ握りでも呼び名が違うことがあります。

今回は、一般的で多くの場面で実用的なナイフの握り方(持ち方)を4つ紹介します。

  • レギュラー・グリップ
  • ハンマー・グリップ
  • リバース・グリップ
  • チェストレバー・グリップ

呼び名が違う場合がありますが、握り方や機能は変わりません。名前よりも握り方と機能の理解にご活用ください。

レギュラー・グリップ

・親指をナイフの背にのせる
・細かい作業がし易いナイフの握り方

ハンマー・グリップ

・ナイフの柄を握り込む
・ナイフに力が伝わり易い握り方

リバース・グリップ

・ハンマーグリップからナイフを180度回転させる
・ロープを切る時などに使う握り方

チェストレバー・グリップ

・ナイフを胸の前で握る、刃は外向き
・近くに人がいる時に便利な握り方

ナイフの切り方と練習方法

ナイフで材に切れ込みを入れる練習は、トライスティックがオススメです。

1本の棒にさまざまな切り方で切り込みを入れるトライスティックは場所を選ばないナイフ練習方法のひとつ。

ぜひご自宅で挑戦してみてください。

ブッシュクラフト「ナイフ」体験レポート

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